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世界の民芸/河村幸次郎 [本と古本]


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おとつい買った本がなかなか面白かったのでご紹介してみます。なんだか不思議な雰囲気をかもし出す表紙ですが、河村幸次郎「世界の民芸」。実は、同名の本で浜田庄司/芹沢銈介/外村吉之介の三人の共著による本があって前からずっと欲しいのだけど、古本で見つけてもとても買えない値段。再版されないかなと思っています。とはいえ、この本もなかなか興味深い楽しい内容の本でした。
世界各国の「民芸」にあたるのではないか、というものを取り上げて並べたもので、ひとつひとつに短編の説明が付けられている。このまとめかた、こういう民藝(民芸)本に多いのだなとぼくも少しずつわかってきました。
生活に密着した道具や、飾るための動物をモチーフにした置き物、鳥かごやタイル、絵の入った布など生活空間を豊かにするものたち。共通するのは、素朴なる造形と作為の無い美しさ。海外のものを民藝(民芸)と呼ぶことは正しいのかどうかよくわからないけれど、どこの国でできたか、ということは関係ないのだなと思う。そして、作るということの原点は、多分すべて繋がっているのだと。フォークアートの奥深い世界を覗くと、なんとも言えない楽しい気持ちになって、自分も素直につくりたいとあたらめて思うのだ。そして、先日ワークショップをしたときに感じた、子どもがつくる素直な造形にも不思議に繋がるのだなあと。本の中身を少しご覧下さい。また、この本は比較的安く手に入りそうなので、ご興味あるかたはどうぞ。

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本扉の絵やカットは、全部著者によるものと書いてあります。

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「パン菓子」として紹介されている、クリスマスツリーに飾るオーナメントとして焼かれたチェコ(スロバキア時代)のクッキー。陶器に通じる絵付けとあたたかさ。

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素朴なるかたち。ペルーの教会堂という置き物。稚拙なる絵付け、という説明があるけれど、そこに心を打たれる。

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日本の民藝でもよく見かけるピッチャーとは何か違うけれど、どこか同じ感覚のあるスペインの壺。少しの違いはあってもみんな仲間。
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