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個展まで1か月/最近の感覚について [作品]


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今回開催予定の個展は、民芸品とその影響がテーマ。世界の民芸品を観るようになって、その佇まいと湧き出る楽しい空気感をもらっています。日々を楽しませてくれるのと同時に、自分の作品のアイデアにも大きく影響しているように感じます。郷土玩具や民芸品をそのまま描くという人もいるかも知れませんが、ぼくにとっては民芸品は「発想の素」となっています。

「素直につくる」ってどういうことだろう。民芸品はそのヒントをくれるように思います。押し付けがましいところが無くて、でも時にその素直さゆえに、ストレートな衝撃を与えてくれます。それは驚かせようとか、作品性を考えた作為ではないように感じる。ただ素直な形が作られているという事実なんだと感じることが多い。確かに「大人」がつくっているものだけど、子どもが描いた絵のような素直さと拙さが大きな魅力になっていたりする。それも「こう見せるためにそうした」という感じではなく、常に素直で素朴な感覚を持った心地良い世界。

ぼくは民芸品の持つ素朴で素直な空気感に憧れがあり、そんな存在の作品が作りたいと思いますが、一方ではモダンデザインも大好きです。建築時代がありましたが、その頃いろいろと見ていたインテリアや家具、そして、そもそも自分が絵を始めたキッカケも、古い広告のグラフィックデザインがとても好きでよく眺めていて、自分も何かできるんじゃないかと思ったことでした。そのモダンデザインの感じと、民芸品の持つ素直さ、その両方の感覚が自然に合わせた作品になってきているのが今回の個展なのかなあと感じています。

いろいろな感覚を吸収して、自分のフィルターを通して改めてそれを作品として自分の形で表現する。そこに、自分が作品をつくる大きな意味があるように思います。何かに影響を受けて何かができることは、とても楽しいことですね。あと、作品をつくりながら常に感じているいるのは「普遍的でありたい」ということでしょうか。ぼくが大好きになる民芸品には、常にそれがあるように思う。

写真は、少し前に雑誌「&プレミアム」のために考えたイラストの一部であるパターンデザイン。これもミッドセンチュリーの感じと、南米の民芸品が持つ色の感覚などが混ざり合ってできた自分なりのカタチです。さて準備がんばります。

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