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インド民芸 民俗のかたち/木耳社刊  [本と古本]


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これも先日神保町で買った本「インド民芸」。最近、世界の民芸品にとても興味があります。キッカケは郷土玩具。そう、熊本国際民藝館で、日本やメキシコやブラジルやペルーなど、さまざまな国の郷土玩具やフォークアートが同じ空間に並べられ同居しているのを見て、国に関係なく調和し合う感覚に感動してぼくは目を見張りました。それ以来、外国のフォークアートにもとても興味があり、分け隔てない感覚で対等に見て行きたいなと思って見ています。

インドの民芸品で、ぼくが以前から気になっていたのは、真鍮(ブロンズ)でできた動物や人のオブジェ。コンド族という民族によりつくられたもの。日本民藝館で、先日の柳宗理の展示でも、2階の展示室の入口のところにこのブロンズ像の動物などがいくつか展示されていて、なんとも特別な空気をまとっている姿、そのとても素朴な表情が好きだなあと思い眺めていました。この本には、そういったものも含めて、インドの民芸品全般が載っています。写真のページも割と多くなかなか楽しめる本です。土人形、テラコッタ、木彫り、絵が入った布・・・日本の新潟の「三角だるま」のような形をしたものまであったりして、どこかで繋がっているのではないかとも思えてきます。そして、その素直で素朴な感覚は、日本の郷土玩具にも通じます。

インドの民芸品は、ぼくの印象では全体にどこか優しさを感じます。ぼくは若い頃に一度、インドに一人旅をしました。そのときは(あのコッテリ具合、そして人のしつこさに、)インドはもういいやと正直思ったものです。が、こうして違う側面を知ると、また新たな興味が出てきます。だって、こんなに素敵な民芸品がいろいろある国なんだから。
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