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まちがえて入ってくる [奇妙な世界]


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米男(コメオ)といいます。これまた昔の話。まったく何事かと思うでしょう。しかし重要なことなので伝えに来ました。自分がまだ小学生か中学生くらいだった頃のいつかの日曜日だったかと思う。家にいたら、まったく見た事も無い知らないおじさんが家に入って来て、リビングの座布団に座ったのです。一体この人は何なのか!ぼくたちは何も言えないままに何秒か過ぎて、確か、母が「あの何かご用でしょうか?」とかそういうことを言ったように思う。そこで急におじさんは何か気がついたようで、「人の家と間違いましたー!」となり、帰って行ったのです。しっかし、まちがえて入って来て、リビングの部屋に入って、席について、まだ気がつかないっていうのも驚きです。あのとき「ああ恥ずかし」とかそういう気分はあのおじさんにはあったのだろうか?無いように見えました。あの大胆な神経がうらやましいです。わたくしもそうなりたいと願う。今日もありがとう。二度と会うことはありませんが、お元気で!

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ごはん粒でできたケーキの味 [奇妙な世界]


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あれはいつのことだったろう。ぼくはまだ小学生だったかと思う。母、姉、自分の3人でどこかへ出かけた帰り道、母が「帰ったら良いものがあるよ」と言ったので、ぼくたちは(ケーキかな。おいしいものがあるのだな!と)とても楽しみにしながら帰った。
夕飯を食べ、そのあと母がお皿に乗ったケーキを持ってきた。やっぱりケーキだ!とぼくたちは思った。大きいホールの丸いショートケーキ。でも、よく見てみるとなんだか様子がおかしい。ケーキの表面がでこぼこして・・・まるでご飯粒みたいな・・・?スポンジケーキではなく、ごはん粒できたケーキであった。そこに、生クリームやいちご(だったか・・・)が載っていて、普通に甘いケーキ風に形作られた恐ろしいもの。料理の本か何かで見て作ってみたのか、母は本当にごはん粒でケーキを作るとは!
ぼくたちがごはん粒であることに気付いて「こんなのいらない!」とかなんとか言ったとき、母が「おいしいから、食べてごらんよ!」と言ったと思う。「だまされたと思って」も付いていたかもしれない。姉とぼくは一口くらいはだまされて食べたかと思う。やっぱり、どうしてもダメだった。母には悪いけれど、ごはんケーキだけはちょっと無理でした。母は器用で、ケーキや洋菓子をつくるのは普段からなかなか上手な人だった。普通のケーキだったらよろこんで食べたのに・・・とたまに思い出そうとしても思い出せなくなりつつなっている、ごはんケーキの驚きの味。

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カレーパン — ぼくの方法 [奇妙な世界]


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きのうの朝ごはんは、おとつい買って来たというカレーパンでした。都会にあるパン屋さんのものだっていう。まわりには、パン粉というよりももう少し粒の大きいパンを揚げた感じの「つぶて」が貼り付いていました。このカレーパン、ひとくちかぶりつくと、中のカレーの具がとてもおいしかったんだ。フワッと香るカレーの深い味。こんどは、このカレーパンを買って、中のカレーを全部ほじくり出して、ごはんに乗せていただきたいなあ!と強く思いました。そう思ったので、今日妻に相談したら、賛成してくれました。「あ、そう?今度やってみようかね。」おいしいだろうなあ!と思っています。

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カメムシ [奇妙な世界]


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モチ田っていいます。きのうの夜、部屋の電気のひっぱるスイッチのひもを、カメムシが登っていました。すごくがんばっていたので、しばらく見とれてしまいました。虫にもがんばるっていう気持ちはあるんでしょうか。何をがんばるかもわかっていないのに、雰囲気で「がんばりましょう!」とかさかんに言ってる人、わたくしは嫌いです。「がんばる」は具体的に何をどうがんばるのかを決めないと意味がありませんから。雰囲気だけでがんばると思っても、がんばらないでシラッとやってるのと何も変わりません。虫といえば、昔、会社で一緒に働いていた人が知り合いの人のことを、「あの人、虫のような目で見るんです」と言っていたのを思い出しました。虫の目・・・!それは、言ってみれば、何か意志が冷たく固まったような、そんなウチウ人のような表情でしょうか。感情があるのに、同時に凍ってるような、なんだか人ではないってことですね。人なのに虫。いや、虫なのに人なのかもしれません。わたくし、マンションの廊下で虫に会っても「こんにちは」とかあいさつをすることにしています。相手はまったく動きもしません。

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赤い口が噛む、バッタみたいな虫 [奇妙な世界]


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長山っていいます。なんかすいませんねえ。しかし、話さなければいけません。そのためにわたくしは来たのですから!小学生の頃に草むらで遊んでいるとき、あの赤い口に噛まれるのはとても困ります。あの黄緑の、バッタみたいに飛ぶ虫。赤い口がもう最高に気色悪いです。しかも、噛むとたまらなく痛い!「イテッ」ほんと、かんべんしてくださいよ。一度、その口をよく観たことがあります。どういう風になっているか、小さくてわからないけれど、赤い口の中がモゴモゴ動いていて、それが噛むと思うと・・・ほんとかんべんしてくださいよ!別に良いのですが、肉を噛むなんて痛いからやめなはれ。人の肉を噛まないでください!よろしくご配慮ください!

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ジグモ [奇妙な世界]


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どうも、ボンディっていいます。ここは発表の場だっていうことで、急遽予定を変更して来てみました。わたくしは、クモの巣についてお伝えしようと思う。今日この瞬間に決めました。クモの巣って言っても、あの空中にかかってるクモの巣?そう思ったかたは残念な人です。視点が違うクモの巣!知ってますか?そう、地面にいるクモ。通称「地グモ(ジグモ)」です。よく、家の外壁がちょうど地面と接するところに、袋状の巣があるのを見たことが有ります?子ども頃、あれを「そおっと」引っぱり出して遊んでいました。うまくそっと引っぱると、巣がズルッと全部引き抜けます。それは、言っちゃ何だけど、手応えだけが知ってる。手が知ってる感覚だよ!全部とれたときは、たいしてうれしくも無いけれど、その先端に何か入ってることに気がつく。それが地グモです。ちょっと、みの虫をやわらかくした感じの形の巣です。オエッ。地グモは、なんだかつるつるしていて茶色で気持ち悪い。オエッ。モグラみたいな色なのかな?ダンゴムシとかを食べてるんだってよ。オエッ。こんな報告がしたくて、わざわざ登場しましたが、もうお会いすることもありません。サヨナラッ!

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バランス釜 [奇妙な世界]


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ちょっとだけ失礼します。わたくし、ムギ山っていいます。大学を出てから6、7年独り暮らしをしましたが、とにかく引っ越しをする度に「バランス釜」に出会ってしまうことが多かったのは印象的です。バランス釜ってわかります?アパートとか古いマンションの風呂場に付いていることが多いのですが「カンカンカンカン、ボッ」という風に火をつけるとお湯が出るようになる昔ながらのガスの給湯装置です。バランス釜だなんて、何かバランスとってるんでしょうか。わたくしが住むような木造の古いアパートは、壁に給湯スイッチがあってピッと付ければお湯が出るというような最新式のものではなく、いつもバランス釜で種火を付けるタイプでしたよ。
このバランス釜、気をつけなければいけないことがあります。その頃わたくしはひとり暮らしで、毎日帰ってくるのも夜中。仕事で疲れきっていることも多かったので、風呂に入ろうと思ってバスタブに水を張ってバランス釜を付けて、お湯がわくまでのほんの数分でも、ついつい寝てしまうことがありましたな。湧きすぎるとバスタブのお湯が沸騰してきます。ほんとに煮え湯です。ゴボッゴボッゴボッと沸騰し続けます。隣の人などに「風呂付けっぱなしですよ!」と声をかけられてハッと起きて止めたこともありましたから、ほんとに危険です。それなのに、時々沸騰させてしまうという話をしたときに、卵入れてゆでれば?とか言った人がいましたね。そんな提案どうかと思いましたよ。そして結婚してから、ここにしよう!と決まった古いマンションは、バランス釜でした。バランスが追いかけてくる。そう思うと苦笑でしたが、ベランダもやたらと広く、スズメも遊びにくるし、なかなか気に入った部屋だったんだよ。もうお会いすることはありません。さよなら!

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クボ山のこだわり [奇妙な世界]


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どうも!クボ山っていいます。北向きで陽が当たらないわが家が気に入っています。今日もまた、さきほどまで押し入れに隠れていたのですが、ひとつお伝えしなければならないという強い思いがあり、ここへ転がり込みました。どうぞお許しください。まだ小学生になる前のこと。わたくしの自宅はまっすぐで急な階段を上がったその上に建っています。なので、毎日その階段を上り下りします。ある日、3、4歳頃のわたくしは、両手にホウキとチリトリを持ったまま、決して離さずに、その階段を下まで転がり落ちたと言います。何か、特別な強いこだわりのようなものを感じます。一体どうして・・・。「どうして離さなかったのかしらね」などと、親戚の方々がゲラゲラと笑いながら話していたのをよく聞いたものです。ぎゅうにゅうかけたムギムギ食べたい。

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ぽんと山の体験 [奇妙な世界]


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わたくし、ぽんと山っていいます。海辺の街に憧れて毎日を生きています。海にはいろいろなものが流れ着きます。たとえば、わたくしみたいな者もどこかに落ちてるかもしれません。夏の終わりの海には、くらげがたくさん打ち上げられていますね。それはそうと、あのときの奇妙な体験をお話ししなければなりません。わたくしは、海水浴へ行って、浮き輪にのって波に乗っていました。でも、ふとしたことから、大きな波が来て浮き輪が流されてしまいました。水を飲んでもがいたわたくしは、息ができなくなりました。ああ、これはまずい、マズすぎる!そうおもったわたくしは、当時はまだ泳げなかった気がしますが、なんとか泳ごうとしました。ああ苦しい苦しいともがいていると、水の中で、手のひらが砂浜に着いていることに急に気がつきました。あれっ??我に返って水から顔を上げました。あとから聞くと、ひざくらいまでしかない浅いところで、ずっとわたくしは「逆立ち」をしていたそうです。なぜですか!耐えられません。それを聞いたとき、これも人生だなと思いました。まさにこんな顔の気持ちですよ。

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なると山の告白 [奇妙な世界]


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こんにちは。わたくし、なると山っていいます。あの日の過ちについて、今でもたまに思い出すのです。渋谷のデパートに、売られている洋服を着て古くさいポーズを取っているマネキン人形がいました。でも、わたくしは、そのマネキンの頭の髪の毛が非常に不自然で、とっても気になってしまったんですなあ。あの髪の毛はさわったら取れてしまうんだろうか。いまにも取れそう。これは取れる!そう確信したわたくしの手が、マネキンの頭に向かいました。シュッ。これは手の音では無いんだぜ。マネキンの髪の毛が、見事に床に落ちた音でありました。ああ、愉快すぎたけれど、これはまずい、まずすぎる!割とご年配の女性の店員さんの「コラア」という声が響くのと同時に、わたくしは一目散に逃げました。ごめんなさいとは絶対に言いません。真実を知りたい一心だったのです。

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