作品174＿B Bee ミツバチ

ちょっきんきりえ展の第４弾〈Abeceda 26〉＝2009年で発表した作品「Bee」。アルファベットからコトバを26個考え、そこから絵を考えた展示でした。
自分としては結構細かい作品かなあと今見ると思う。というのは、ぼくは切るというワザを誇るようなものは、あまり自分はやっても意味がないなあ、というのが常にあって。というか、その「切るワザ」を目的に（それを見せるために？）切り絵をしている人もいますが、ぼくは違います。
切って貼ったりくり抜いたりして考える方法が自分には合っていると思っていますが、それは絵を描いているのと同じ感覚。自分の好むマットな質感と色、手作業のあと残る感じが出せるから、切り絵という方法を用いているだけなんだと自分では考えています。大事なのは絵そのものであり、構図、構成、タッチ、そして持ってる内容。たまに筆やペンでのドローイングも混ぜたりもします。バランスの良い構成とタッチにするために、切って貼らずに描くところもあるということ。だから「ちょっきん」っていうカジュアルな絵なのです。ちなみに、ぼくの中の「カジュアル」はポップ、ファンシーという意味ではありません。うまくコトバでは表せないけれど、整いすぎていない美しさのような・・・。なんか別な話になってしまいましたが、この作品は何だか細かいところまで、忠実に「切り絵」をしてるなと今みたら思ったってわけです。（C）YUYA