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前野直史さんの器 [民藝・手仕事・古道具]


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前野さんの工房を訪ねてぼくたちが買わせていただいた器です。ぼくはピッチャーが好きで(実際に何か入れて使うというより、飾っていることがほとんどですが)、いろいろなタイプのものがあったので結構迷ったのですが、これを選びました。これにして良かったです。結構大きく高さは16センチほどあります。安定感あるフォルムにも個性があり、でも同時に民藝らしさのようなものもとても感じます。なんとも大らかな空気感で楽しい雰囲気があるピッチャーですね。
そして下の写真はスリップウェアの技法による四角い大皿。ぼくはこのスタンダードなタイプの櫛引きで繊細な模様を描くタイプがやはり好きです。前野さんの器はガス窯ではなく、自作の窯の薪の火で焼かれているからか、色合いがとても自然で最初から使い込んだような雰囲気もあり素敵です。食べ物を入れたときにとても良いだろうなあと思いながらこの器を選びました。工房を訪ねていろいろなお話を聞かせていただいて分けていただいた器はぼくたちにとって宝物。ひとつひとつ、その器を使うたびに、そのときの旅と出会った人を思い出します。この器も大事に使います。

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前野直史さんの工房を訪ねる [民藝・手仕事・古道具]


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以前からおじゃましたいと楽しみにしていた前野直史さんを訪ねました。SMLでの展示でも前野さんの器は拝見していました。インスタグラムでもコメントくださったり、お互いに少しやりとりをしていましたが、実際に1日ご一緒することができ、とてもうれしかったです。妻の実家から車で行ける距離で、京都の南丹市の生畑(きはた)という地域。大変に楽しい一日を過ごしたので、レポートします。

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牛/インドの民芸品 [民藝・手仕事・古道具]


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もみじ市へ向けた制作は佳境を迎えていますが、気分転換兼ねて、今日は都会へ出て展覧会を2つ見ました。展覧会はどちらも銀座方面だったので、近くの有楽町の無印良品へ寄りました。無印の3階で、最近イデーの大島さんのインスタグラムでのお知らせで知ることができたメキシコなどの民芸品の販売が始まっています。メキシコだけではなく、ブラジルやモロッコやインドのものもあり、楽しい販売スペースです。
古いものももちろん良いですが値段との相談もあり、ぼくが選んだのは、このインドの牛?(なのかな)目は人の眼のような表情で、本で見ていても、インドの民芸品の動物たちはどこか不思議な魅力があります。紙の張り子でできていています。世界の民芸コーナーに、また新しいメンバー。

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国立民族博物館(みんぱく)へ [民藝・手仕事・古道具]


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太陽の塔がある大阪の万博公園内にある国立民族博物館、通称みんぱく。念願かなってやっと行くことができました。世界の民芸に興味を持ってから、ずっと行って見てみたかった。思った以上にたくさんの展示で、最後のほうはもうヘロヘロになります。またいつか行きたいですが、そのときはもう少しうまく配分して展示を見る事ができるかなと思います。

印象に残ったものがたくさんあったので、少し写真を載せたいと思います。ぼくは自分が良いなと思った素直な感覚そのままに受け取り、自分の感性にプラスになれば良いなあと捉えており、そのためウンチクはまったく語れませんが、これは好きだなあ!という感覚を最優先して見るようにしています。なので、きちんとした解説にはならないかもしれませんが、味わってみてください。

上の写真はメキシコのオアハカ産の動物もチーフの木製玩具。少し前のもので、今のものも展示されていましたが、やっぱり違うんだよね。今のはとても技術的にきれいだけれど、この素朴なあたたかさが消えてしまっています。うーん、やっぱり70年代以前のものが良いなあと思ったのでした。

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横田屋窯の唐草模様の器/沖縄の民藝4 [民藝・手仕事・古道具]


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読谷村では、北窯にはもちろん行きましたが、ここ横田屋窯(ゆくたや、と読むそうです)も楽しみにしていました。この唐草模様のお皿はいろいろな人が作っていますが、ぼくはこの横田屋窯の知花實さんのものが好きです。地の部分が白過ぎず、少し茶色がかっていること、筆の運び、青の色合いとがちょうど良く、他の人の作に比べてやわらかく自然な表現が感じられます。これも沖縄らしい模様と形なんでしょうね。この窯は、少し山道のような坂を登った上に工房があり、静かな庭先に器がたくさん並べられていました。山の中にたたずむ工房という感じで、とても素敵な場所でした。その庭先の写真をもう少し撮っておけば良かった・・・

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青や茶色の唐草模様がありました。

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カップや小皿もたくさん並んでいました。

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壺屋焼の古典焼/沖縄の民藝3 [民藝・手仕事・古道具]


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壺屋で買った壺屋焼の古典焼

古典焼と言ってもいろいろとあるんでしょうか。これは掻き落としという技法でちょっとエキゾチックな絵が描かれた壺屋焼の古典焼です。今作られているスタイルの壺屋焼の前の段階に、このようなものがたくさん作られた時期があり、それは大正時代の終わりから、昭和の始めのたった20年くらいの間だそうです。古典焼というからとても古いのかと思いましたが、何百年前というのではないということですね。那覇にある「壺屋やちむん通り」の近く(だけど通りの中ではない)、日常使いの一般的な良いものもたくさん売られている古美術店の中でフロアを分けた古物コーナーがあり、そこれ見つけて気に入って買いました。沖縄のやちむんのイメージとはまた違っていて、こんなのがあったのか!という驚きと喜びでした。世界の民芸と言いたくなるような空気感。とても面白いです。
下の写真の小ぶりの古典焼の徳利も買いました。どっちかにしようかー、両方買おうかー、などと迷っていたら、店主の方が両方ともかなり安くしてくださいました。感謝!

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鳥の絵が描かれた徳利

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カラカラ 沖縄の酒器/沖縄の民藝2 [民藝・手仕事・古道具]


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沖縄の伝統的な酒器カラカラ

昨日載せた集合写真から、選んだものを少しずつ紹介したいと思います。これは「カラカラ」という沖縄の伝統的な酒器。徳利と同じように使うようです。中に玉が入っていて、酒が入っていないときに振るとカラカラと音がすることから、そういう名前がついたと言われているようです。でも、ぼくが買った写真のものは中に玉が入っていないものだったので音はしませんが。

以前からこの形が気になっていて、いつか欲しいと思っていたので、那覇にある器がたくさん見られるエリア「壺屋やちむん通り」で、沖縄らしいスタンダードな「壺屋焼」のものを買いました。誰の作かはわかりませんが、2色の点打ちの模様、どっしりとしたバランスのフォルムがとても美しいなと思います。でも、我が家は酒をまったく飲まないので、飾っておくだけになりますが!置いてあるだけで沖縄の空気が感じられる味わい深い造形。

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沖縄の器/沖縄の民藝1 [民藝・手仕事・古道具]


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今回の沖縄の旅で選んだ器

沖縄へ行った大きな理由のひとつは民藝の器を観ることでした。沖縄の器は、お土産でいただいたもの以外、いままで我が家にはほとんど無かったので、今回実物を見るのをとても楽しみにしていました。いろいろとお店でも出回っているものももちろんありましたが、実際にはそれ以外にもいろいろなものがあるということも分かり、より沖縄の工芸に興味が湧きました。

選んだ器は、読谷村の北窯、同じく読谷の横田屋窯、少し離れた場所にある田村窯、工房には行けなかったですが室生窯、壺屋で買った点打模様のカラカラ(酒器)、壺屋やちむん通り近くで買った壺屋焼の古陶の花器と徳利、石垣島のアンパル陶房の酒器。なんともあたたかい空気を持つ沖縄の器からは、いろいろな文化が混ざり合った土地ならでは表面的ではない深みを感じます。日本でもアメリカでも東南アジアでもない沖縄という文化。やはり、東京のお店で見るだけではまったく分からない感覚を実際に味わうことができたことはとても良かったなと思っています。自分にとっても、作品を作る上でまた今迄とは違った新しい感覚的影響を受けたように感じます。

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郷土玩具を手にとった始まり [民藝・手仕事・古道具]


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昨日はnidのことを書いたので、郷土玩具に興味を持ったきっかけを。それは、確か・・ふと古道具屋さん(いいや、もっとかっこ悪いリサイクルショップという感じ)のお店で見かけて買った新潟の三角だるま。この姿を見て、郷土玩具はなんとも不思議な魅力を持っているなと感じました。そこからいろいろ集めることがスタートしたように思います。ネットのオークションなどで買うのはやめています。やはり、実物を見て、手にとって買う。これはモノを選ぶときに、とても大事なことのように思います。とはいえ、欲しいものはネットで買えるというのは、それはそれでとても便利なことですね。思ったのと違ったり、とても難しいですが。単にコレクションするのではなく生活の中で楽しむために手に入れる。そこをいつも大事にしたいと思っています。また、だんだん家にモノが増えていく中で、買う、買わないの判断もとても大事。

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今年の民藝の旅は [民藝・手仕事・古道具]


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大好きな丹波立杭焼・俊彦窯のうつわ

この夏は、ここ数年続けている民藝を巡る旅として、ついに沖縄へ行ってみようと思っています。鳥取、島根、益子、丹波、伊賀、瀬戸、小石原、小鹿田、富山・・・細かく言えばまだあるかも知れませんが、主要なところとしては沖縄が最後の地かと思います。今まで器を中心に見てきて、民藝とひとことで言うと全体にひとつのイメージを持たれるかも知れませんが、土地によって大きく違っていること、そして全体として共有された考え方も実感として持てました。それまで自分の中にあった民藝というイメージを大きく変えてくれた各地の器たちとそれを生み出す作り手の方々。沖縄も自分の目でよく観てきたいと思います。とても楽しみな旅です。

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小鹿田焼 坂本創/中目黒SML [民藝・手仕事・古道具]


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我が家が選んだ器。

今日は楽しみにしていた中目黒SMLで今日から開催の小鹿田焼・坂本創さんの個展へ。残念ながら坂本さんはまだ到着されていなかったためお会いできなかったですが、良い器がたくさん揃っていました。小鹿田といえば飛び鉋(かんな)のイメージが強いですが、今回の創さんの個展は他の技法もたくさん取り入れられていてバラエティ豊か。どれも丁寧な仕事ぶりが伺えます。迷いつつ今回もいくつか買いました。

小鹿田へ行ったのは昨年の夏。昔ながらの伝統が守られていて、どこか違う空間のようにも感じられた小鹿田の集落。そのとき坂本工さん・創さんにも、チラッとだけお会いできたのでした。そして分かったのは、小鹿田に行っても良い器はあまり買えないということ。良いものは、こうした個展や東京をはじめとする全国のお店へ出荷されるために焼かれていて、現地にはほとんど残らないようです。だから、こうした個展で出会うものが一番良いものなのかもしれませんね。でも、実際につくられている現場である現地を訪ねても良いものがほとんど残っていないという状況には、ぼくは以前から少し残念に思っていますが・・・この個展は7月22日(火)まで。

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買ったもの1。妻が気に入った「蓋もの」。
ちょっとアフリカっぽくもある。となりにペルーの牛を置いてみた。

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買ったもの2。ぼくはひそかにピッチャーを集めています。
実際使うというよりは、眺めて楽しんでいるという・・・

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買ったもの3。この小鉢は美しい形とあたたかな白色。

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買ったもの4。この小鉢は同じ形でヴァリエーションがあり全部で4つ購入。
小鹿田焼は日常使いの器でリーズナブルなのがまた素晴らしい。

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骨董市で選んだガラスのランプシェード [民藝・手仕事・古道具]


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手前が骨董市で買ったランプシェード

先日、富岡八幡宮の骨董市へ行ったときに見つけたランプシェードをダイニングテーブルの上に取り付けました。以前使っていたのは昭和レトロという感じもするオレンジのランプシェードで、それも気に入って買ったものでしたが、その頃から好みもいろいろと進化した我が家の雰囲気と少し合わなくなってきていると感じていました。そう思っていたところ、偶然に良いものを見つけたので替えることにしました。凸凹のある表情、丸くカーブした形。白い半透明の磨りガラスなので、光が透けたらきれいだろうなという予想からこれに決めました。もうひとつ、以前から使っているガラスのシェードは、写真の奥に写っているものです。

このランプシェードは日本製のガラスですが、どこか和洋折衷の雰囲気があり、洋館にもありそうな雰囲気です。イギリスや北欧の雰囲気もあるような、繊細なディテールが好きです。ぼくは日本の古いものが好きですが、我が家が求めているのは「昭和レトロ」とはまた違うのです。日本的なものは好きですが「和風」が好きというわけではない。民藝の器もイギリスや朝鮮からの影響を受けているものもあり、決して「和風」とは思いません。絵もまったく同じ。日本的では有りたいけれど、和風の切り絵をやりたいとは思っていません。もちろん、自分の中の基準であり、なんとも言葉で書いても分かりにくいかもしれませんが・・・そんなことを思いながら、いろいろとモノを「選ぶ」ことはとても楽しいことです。誰々の間で話題になっているからとか、雑誌で取り上げられているから、とかではなく、自分だけの目でモノを選んでいきたいと思っています。

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鳥の笛/ペルーの民芸品(多分) [民藝・手仕事・古道具]


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昨日は富岡八幡宮という神社で第1日曜に開催の骨董市へ行ってみることにした。神社の境内には、たくさんの出店があり、本格的な骨董店が多いように思った。その中で、少し西洋民芸的なものを売っているお店があり、写真左の鳥の笛を買った。店主のおじさん曰く、おそらくペルーの民芸品だとのこと。露天で行商している人から買ったものだと話してくれた。それが本当なのかどうか正直分からないけれど、旅して来たモノについてのエピソードを聞くことはなかなか楽しいこと。そうやって、古いものは人の手から手へと旅していく。他にも日本の郷土玩具なども一緒に並べて売られていて、なかなか面白いお店だった。南米の民芸品はゆるやかで素朴な独特の佇まいがあり、見ていると楽しい。

あと、なかなか良いランプシェードが手頃な値段で見つかり、食卓のランプシェードを替えたいと思っていたので購入した。日本の白い半透明のガラス製で表面に凹凸模様があり、和洋折衷の雰囲気が気に入った。他にも山名文夫が表紙を手がけたコンサートプログラムや、瀬戸焼の骨董の馬の目皿などが気になったが買うのはやめておいた。世田谷ボロ市以外の骨董市は今まではあまり行かなかったけれど、なかなか楽しいものだなと思った。

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日の出うちわを眺めながら [民藝・手仕事・古道具]


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ぼくはおととい日本民藝館へ行ったのですが、昨日は妻が行って、そのときにこのうちわを買って来てくれました。民藝館ではなく、どこかでも度々見かけて、この形良いなあと思っていて、でもうちわは家に結構たくさんあるしなあと思って買わずにいたら、妻が気に入って買って来たっていう。
インスタグラムに載せたら、大阪で民藝店をされている方が(ひふみ民藝店さん:とても行ってみたいお店)、これは「日の出うちわ」だと教えてくださいました。今売られているものは、最近復刻されたもののようです。このうちわ、もともとは出雲で生まれたもののようですが、つくづく良い形をしていて観ているとなんともうれしくなります。写真からは分かりにくいですが、このうちわ、とても大きい。よくあるうちわの1.5倍近くあるか?というくらい。仰ぐと大きな風が来ます。そして、何といってもこのフォルム。とても日本的だなあと感じますが、いわゆる「和風」という感覚とはまた違うようにぼくは捉えています。この感覚、ぼくにとって、とても大事なことなのです。自分の作品についても、日本的では有りたいけれど、それは和風というのとは、また違う。そういう感覚、もっと言えばそういう風に思わせるフォルムや質感は、どういうところから来るのか。そんなことも考えつつ、ぼくは作品をつくろうと日々考えたりしております。ではまた明日!

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De Simoneのオリーブオイル入れ/イタリアの民芸品 [民藝・手仕事・古道具]


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イタリアのシチリアの陶器De Simoneデ・シモーネという陶芸家によるオリーブオイル入れです。調べてみると、今は会社(ブランド)としてこの名前が使われているようですが、これはおそらく40年以上前のものだと思われ、裏にはDESIMONEという手描きのサインが入っています(今は、ブランドとしてのマークが入ってるようです)。知識がなくすみませんが、ピカソにも影響を受けた画家でもあり、陶芸家という位置づけの人なのでしょうか。ありそうで日本ではあまり見かけない雰囲気がなんだか気に入って、譲ってもらったものです。青緑の1色だけで絵付けがされていて、それも気に入ったのですが、他の作品は色をたくさん使ったものも多いようです。絵も大らかで味があります。注ぎ口に目が描いてあるのもユニーク。実際に、イタリアでは食卓で使われているものなんでしょうね。わが家では、世界の民芸品として飾っています。となりにいるのは栃木県のきびがら細工。日本とイタリアがこんにちは。

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ペルーの牛を見ながら [民藝・手仕事・古道具]


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ペルー、プカラの素朴な牛

最近、自分の好きなものをいろいろと見て良い日々を過ごしているせいか、作品を思いつく事も多く、とても楽しい制作ができているように感じます。やらなければいけないではなく、やりたいからやってるという良い状態。単にモノを集めるだけなら多分誰にでもできる。その上で(精神的に)それを映し出した作品をつくるということは、多分ぼくにしかできない感覚もあるのかも知れないなと少し思っています。もっと良い作品ができるようにいろいろとトライしていきたい。

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愛らしい牛/ペルーの民芸品 [民藝・手仕事・古道具]


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ペルーのプカラという場所の民芸品の牛です。高さ9センチほどの手のひらにのるサイズ。ペルーではこうした牛の素焼きを屋根に飾る習慣があるそうです(屋根にのせるのはもっと大きなものでしょう)。魔除けの意味を持つ聖牛ということで、沖縄でいうシーサーみたいなものなんでしょうね。これはそのタイプのひとつで、舌を出した表情がなんともユーモラスで愛らしい姿。胴体も他のものに比べて丸くコロッと太っています。メキシコやペルーはこうした焼きものでできたオブジェクトがとても多いようで、本で眺めていても本当にぼくが好きなものが多いですが、そのほとんどが今はもう作られていないことが多いようです。そのうち廃絶してしまうでしょう。これは、ぼくにとって本当の意味での宝物だなあと思って大事にしています。なんて素朴で素直で素敵な存在なのだろうと思う。

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素朴なメキシカン・フォーク・トイ [民藝・手仕事・古道具]


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写真:洋書「MEXICAN FOLK TOY」より

最近いろいろと古い本なども見ているのですが、やはりメキシコのフォーク・トイ(民芸品)は好きです。何とも言えない味わいとやわらかさとあたたかいモダンさが同居しています。特にメキシコやペルーの民芸品が持つ雰囲気は良いなあとよく眺めていて、いまはなかなか見られないと思うと余計に実物を見てみたい気持ちになります。モノは時代とともにどんどん変わってしまう。新しくなると同時に良かったものも同じくらい無くなってしまう。手が込んでいるから、新しい技術を使うから良いわけではないのだと思います。素朴で素直な精神というのは、何にも代え難いすばらしさがあるなあとこうしたものを見ていてつくづく感じます。こうした空気感のものが無くなっていくこと(作られていても、わかる人にはわかるけれど、微妙に違う。)は、やはりとても残念なことですね。やはりぼくは自分がつくるものも、最終的に素朴なものを目指していきたいなあと思っているところです。

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黒陶の天使/メキシコの民芸品 [民藝・手仕事・古道具]


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昨日から開催のSwimsuit Departmentの郷古さんによるトランクショー(展示会)へ行ってきました。会場は池尻大橋と中目黒の中間くらいにあるM.I.Uというお店。洋服がメインのお店のようで、こうした展示会が無いとぼくは入ることが無いかも知れませんが・・・。郷古さんも会場にいらして、今回の展示品のメキシコ民芸などが置かれた会場で、少しお話もできました。郷古さんのセレクトは、海外の素朴な民芸品やプリミティブなアートから、現代/モダンアートのちょっとユニークなものまでとても幅広く楽しいですね。郷古さんの楽しいモノが不思議と同居するセレクトを見ていると、モノ選びもやはり感性だなあと思います。ぼくも最近分かってきましたが、世界中のものに囲まれて暮らすのは楽しいことですから。

メキシコのオアハカ近郊のコヨテペックという場所でつくられる黒陶とよばれるその名のとおり黒い陶器によるさまざまなオブジェクト。以前のイデーでのメキシコ展でも犬の黒陶を買い、倉敷の郷土玩具館でもリスの黒陶を買いました。そして今回3体目となるのが、この天使の形をした黒陶です。人魚の形のものもあり、どちらもよかったので迷ったのですが、天使の方が古く黒色の色合いが深かったので天使を選びました。わが家のリビングの世界の民芸品の棚に仲間入り。

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◎上の段(左から)島岡龍太さんによる花器、インドのコンド族による動物3体、ペルーの土人形、今回の天使の黒陶、リスの黒陶。◎下の段(左から)小ピッチャーと壺とペリカンピッチャーは3つとも小鹿田焼。一番右は小代焼ふもと窯の井上尚之さん作。

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東京蚤の市へ [民藝・手仕事・古道具]


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昨年初めて行ってみたところ古本も充実していて良い本が買えたので、今回も覗いてみることにした東京蚤の市。京王多摩川駅のある京王線は普段まったく使っていない沿線なのでまったく行く事が無いエリア。東京オーヴァル京王閣というこれまた自分に縁の無い、競輪をするという施設の中で開催です。まずは入る前の人の列にびっくりです。昨年は全く待たずにすぐに入れたのですが、今年は一体何があったのか?というくらいの人の列。古道具アンティーク好きが一気に増えたのか??と思いながら並んで入る。お客さんは、なんだか見事に同じ雰囲気の人々(六本木とかではない、品の良い東京のオシャレさんとでもいえば良いのか・・)が集まってる感じがします。本当に古道具が好きというよりも、雑貨屋さんに行く感覚というか、もちろんそれを狙ったイベントなのだとぼくは受け取っています。

今回は自分が行ったのが2日目だからか、古本の収穫があまりなくてちょっと残念でした。月刊の「民藝」のバックナンバーをたくさん置いているお店があったので4冊買い、工業デザイナー秋岡芳夫さんの本が見つかり1冊買って帰りました。いろいろな古道具やオブジェクトはひと通り見ましたが、良いなと思うものは何万円という金額。写真だけ取って気が済みました。いろいろなものを見れば見るほど、モノを冷静に買うということも大事だなあと思う最近です。

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こういうのはなかなか安いのも有るのですが写真だけ撮る

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クラフト・アリオカの木の器/香川の手仕事 [民藝・手仕事・古道具]


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先日、二子玉川の高島屋で開催の手仕事市のようなイベントへ行きました。目的は香川県のクラフト・アリオカさんです。有岡さんは、先代から続く木の器を作るかたです。木の器は我が家ではまだとても少ないですが、このボウルを購入しました。もう少し主張する形をしたものなどもありいろいろと迷ったのですが、厚さもうすくて素直な形が気に入り、値段の問題もあり最終的にこれを選びました。グッドデザイン賞も取られたシリーズだそうです。一見したところ普通だなという感じですが、横から見ると、美しい独特のフォルムが感じられます。その主張しすぎていないところが良いなと思いました。最近は、材木も減ってきており、こうした木の器の手仕事は、次の代までは続かないというお話もされており、なんだか寂しいことですね。ぼくは知識も無いので、どのくらい使えるものなのか?と思っていましたが、こうした木の器は、割れることもなく、正しく使えば一生ものだそうです。

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小鹿田焼のペリカン・ピッチャー [民藝・手仕事・古道具]


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昨日は午後からウチからもほど近い、尾山台の新しくオープンする民藝店「手しごと」へ。世田谷には民藝を扱うお店が増えていてわが家にはうれしい。鎌倉の「もやい工藝」もよく立ち寄って器を買ったりしているからか、そのオーナーのかたが関わられているお店ということでご案内をいただき、行ってみることにしました。

今回良いなと思って買ったのがこのペリカン・ピッチャー。高さ9センチ、直径は8センチほどの小ぶりな大きさ。あまり見かけないタイプの色と形だなと思い、お店の方に聞いてみると、小鹿田焼の坂本浩二さんの窯のものだそうです。ぼくたちも小鹿田を訪ねたとき、まだ若い息子さんと作陶されていたのがとても印象に残った坂本さん。なのでなんだかうれしくなり購入しました。このピッチャーは、どこか梅干しなんかを漬ける壺のような雰囲気にも見えて、でも同時に海外のものか?とも感じられるような不思議な魅力のある造形だなと思いました。一見シンプルでありながら、多様な表情に見えるものはやはり好きです。どっしりとしたフォルムもなんだか面白い。器を逆さまにした状態で、釉薬を上から流して描かれたという模様が印象的です。それが前後の面で違った模様をしています。片方は三本がつながって一体になっており、もう片方は独立しているので、向きによって別な表情を楽しめます。直感で欲しいなと思うものは、やはり自分がとても気に入ったものなんだなと思います。ピッチャーは食卓では実際にはあまり登場しないアイテムです。花瓶なんかにも使えますね。でも、置いてあるだけでモノとして表情もあり楽しいものです。

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カレーの店「デリー」でのうれしいひととき/富山・松本民藝の旅6 [民藝・手仕事・古道具]


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素敵な作品が飾られた店内

今回の松本へ行った一番の目的はカレーのお店「デリー」さんへ行く事でした。カレーを食べたいというだけではもちろんありません。このお店には、ぼくが最近とても素敵だなと思っている型染の作家、三代澤本寿さんの作品が店内に飾られています。三代澤さんの息子さん、三代澤友寿さんご夫婦がなさっているカレーのお店なのです。今回、お店開始前の仕込みの時間におじゃまし、作品を見せていただくことができ、感激でした。店内にも作品がありますが、別な部屋にも上げていただき、貴重な作品を見せていただきました。三代澤さんの作品は、どれも何とも言えない無国籍感があり、不思議な迫力があります。幾何学模様などもとても面白くて、幾何学なのに生き物のようです。ぼくも自分の作品を作る上でとても刺激を受けました。やはり、本で観るのとは違い、実物からのパワーをもらいました。三代澤様、奥様、お忙しいところ本当にご親切にしていただき、心からありがとうございました。そしてそして、カレーはとても美味しかったです!また松本へ行く事があれば、ぜひ食べに伺いたいです。三代澤さんのカレーのお店、そもそも倉敷堤窯の武内真木さんからご紹介いただいたのです。武内さんにも改めて感謝です。民藝でつながっていくことの楽しさ。どうもありがとうございました。

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窓に貼られた和紙を幾何学に染めたもの

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松本民藝館へ その2/富山・松本民藝の旅5 [民藝・手仕事・古道具]


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今回、松本民藝館へは2度も行ってしまいました。民藝協会の会員になっているので、何度行っても無料ですが、2度目に行った日は松本の公営の施設は無料になるという日でもありお客さんが多く、自分たちだけの貸し切り状態で静かにみるのとは違いました。今日は展示されていた郷土玩具などについてご紹介してみようと思います。

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アイヌの郷土玩具。良い表情です。


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ふたたび松本民藝館へ その1/富山・松本民藝の旅4 [民藝・手仕事・古道具]


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メキシコのリスの絵が入った皿

何年か前に初めて松本へ行ったときにも松本民藝館へは行きました。その頃は、東京でも日本民藝館へは時々行っていたのですが、ここまで深く民藝には入り込んではいなかったと思います。それでも、松本の民藝館をゆっくりと楽しんだ記憶があります。

そして、今回が2回目。やはり前回とは同じものを見ても見え方が違います。そういう、見る側の違いによっても違って見えるということも民藝の面白さのひとつであるように感じます。まずは鳥取の民藝をきっかけに陶器に強く興味を持ち、日本の郷土玩具などが好きになり、そこから世界の民芸にも目を向けて・・・という今の状態でもう一度みるとき、いろいろな国のものがしっくりと馴染んで同居しているように感じます。それをじっくりと感じられる全国にある民藝館という空間は、自分にとってとても楽しい場所です。素直でまっすぐな造形をみて、いつも何か新しい感覚に気がつくことができる場所でもある民藝館はぼくにとって大切なものです。

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美しい日本のガラス

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松本ホテル花月/富山・松本民藝の旅3 [民藝・手仕事・古道具]


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ホテル花月の喫茶室

次回松本へ行ったら泊まりたいと思っていたのが、ホテル花月。今回は泊まることができ、街の中心へのアクセスも良く、快適に過ごすことができました。民藝の街松本にある民藝を意識したホテル。パンフレットなども型染絵が使われているという統一感のある素敵なホテルです。部屋も落ち着いたトーンで統一され、ビジネスホテルよりも寛げる感じがあります。朝ごはんは喫茶室をよく利用しました。トーストと目玉焼きとコーヒー。正しい喫茶店の朝です。飾り棚には世界の民芸品。湯町窯から海外のものまで、なかなか幅広い品揃え。今度はいつ松本へ行くかわかりませんが、次回もまた花月が良いなと話していたところです。

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桂樹舎 和紙文庫を訪ねて(富山県)/民藝の旅 富山・松本2 [民藝・手仕事・古道具]


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富山を訪れた一番の目的、和紙の産地である八尾にある桂樹舎和紙文庫へ。いくつかに分かれた展示室には、日本民藝協会の施設として紙にまつわる展示がされています。型染めの和紙などだけではなく、張り子や凧などの玩具、紙でできた衣服、うちわなど、日本にとどまらない世界のさまざまな紙の工芸品があり楽しめました。最後に売店があり、桂樹舎の製品を買うことができますが、あまり種類が多くはありませんでした。聞いてみると、全国のお店に出荷してしまうため、ここにはあまり商品が残ってないとのこと。旅行者はわざわざ観に行きたいからその土地を訪れるのに、東京の方が良い商品がたくさんあるというのは少し残念に思いました。民藝の器についてもまったく同じことを思った記憶があります。手仕事をめぐる旅をしていて、いつも残念だなと思うことで、その土地でつくる意味ってなんだろうなあと考えさせられたりするのです。とはいえ、和紙文庫を観に行くことができて良かったです。

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張り子の鳥。

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民藝の寺、光徳寺を訪ねて/民藝の旅 富山・松本1 [民藝・手仕事・古道具]


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ぼくたち夫婦が民藝の旅へ出るのは、何度目でしょう。今回の旅について書いていきます。初めての富山県へ行き、その後、長野県の松本へも再訪しました。富山は八尾和紙で有名な民藝の地なので、前から気になっていた場所。でも、東京から富山へのアクセスはあまり良くなく、関東から旅行する人は少ないかもしれません。ぼくも今回行ってみるまでどういう県なのかまったく知りませんでした。寺も多いよいですが、仏具の産地として手仕事でも有名なようです。街のあちらこちらに工房のようなものを見かけました。山田温泉という温泉地へ泊まり、民藝ゆかりの地をいくつか巡りました。

まずは富山県南砺市にある光徳寺。この寺には蒐集されたたくさんの民芸品が展示されており、まるで民藝館のようになっているのです。棟方志功ゆかりの寺としても知られており、その作品も飾られています。

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境内にへ入るとまずはさまざまな民藝の壺がランダムに置かれ、他の寺とは雰囲気にが明らかに違っています。民藝館のように展示がされており、最後にはあの部屋へと至るのです。続きをご覧ください。


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山田洋次さんの鳥の絵の器 [民藝・手仕事・古道具]


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古いイギリスのスリップウェアの器では鳥のモチーフがよく登場します。ウネウネした有機的なものも含め、幾何学的な模様の器は今の作陶家の方々によりたくさん作られており、いつも見かけるのですが、いわゆる「絵」を描いてしまう人はあまり今はいないのかなあ?あったら欲しいのになあ〜と以前からぼくは思っていました。これは先日行った中目黒SMLのゴールデンスリップウェアの展示会(5月11日まで開催)で買った滋賀の作陶家、山田洋次さんによる小皿です。イギリスの古い鳥のスリップウェアに近くて好きな空気感がありとても気に入ってしまいました。飾っておいても良いなと思っています。

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ゴールデンスリップウェア2014/中目黒SML [民藝・手仕事・古道具]


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わが家が通いすぎている「民藝の流れを汲む器」のお店、中目黒SMLで今年も「ゴールデンスリップウェア」展が開かれています。スリップウェアとは、釉薬がかわかないうちに、化粧土によりその上から線で模様などを描く手法のことです。このスリップウェア、わが家では日本各地の民藝館でイギリスのものなどを見て、その無国籍でかつモダンな空気が、なんとも好きになったのでした。日本でもスリップウェアの手法で器をつくられている作家の方々が結構いらっしゃることをその後に知り、こうした展示会があれば観に行っています。そもそも、いろいろ知るきっかけとなったのは、この中目黒SMLさんの展示会です。

今回、齊藤十郎さんと山田洋次さんにお会いできました。十郎さんは以前スリップウェアのワークショップを伊東のアトリエにおじゃまして参加したことがあります。ほどよく大らかで美しい器をつくられる方で、わが家でもいろいろ愛用しています。

山田さんは、以前工房を訪ねたこともあり、わが家お気に入りの作り手さんです。先日「うつわノート」というギャラリーで展示会をされたときに残念ながら行けなかったのですが、その展示会の頃からイギリスの古いスリップウェアを意識した器を発表されており、その新しいシリーズの実物が今回見られました。それはぼくがとても好きな空気感のものでした。日本的でもあり、イギリスのようでもあり、北欧をイメージするようなカップもありました。そういう風に「結果としていろいろな感じに見える」という空気感のモノは、とても深みのある良い作品なのだろうなとぼくは思っています。今回、鳥の絵が書かれた山田さん作の小皿を2枚買いました。数々の器の旅をして買ったもんだから、わが家の食器棚は入りきりませんよ。しかし!この鳥の皿は、モノとしてとても気に入ってしまい、買わずにはいられませんでしたよ山田さん。山田さんが、これからどんなものを作られるのかとても楽しみです。お話もできて、今日展示会を観に行けて良かったです。

スリップウェアのものばかりをここまでたくさん集めて売られている展示会は、東京では(東京以外でも)他に無いでしょう。スリップウェアって何?という方も行ってみたら多分面白いと思います。5月11日まで開催されていますのでぜひ。
※近日中に、購入した鳥の絵の器の記事を載せます。

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